【神神の契約】釈 

西風隆介による公式の謎本  

幻の〝忌部〟連合国

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  大和三山は意外に小さく、標高は天香久山152メートル・畝傍山199メートル・耳成山140メートルで、一辺5キロに満たない三角を形作っている。
 古代、大王(だいおう/おおきみ/おほきみ=天皇)が交替すると京(みやこ=天皇の宮殿)を新造したが、大和三山の近くや三輪山の南あたりを転々としただけで、蘇我氏が豪邸を建てた甘樫(あまかし)岡は、天香久山から南へ2キロほどの場所だし、日本で最初の条坊制の都(みやこ)の藤原京(694~710年)も、この大和三山の内側に造られたのだ。

 前方後円墳だが、北から第10代崇神天皇陵、第12代景行天皇陵、そして箸墓だ。

  古代の倭(やまと)の国の様々な事件や歴史は、奈良盆地の南の端っこであった話で、意外とスケールは小さいのである。

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 上のイラストは「毛野」のWikipediaにあったSaigen Jiro氏作成の「毛野を含む古墳時代の主な勢力」図を借用した(パブリックドメイン)。日向は、高千穂への降臨伝説を真に受けている人はおられまい。美濃・尾張は、つまり尾張大國霊神社のことだ。大和は、古代の倭は、その勢力範囲はこれほど大きくはない。
 ところで、〝忌部〟は影も形もない。阿波・讃岐・安房・南武蔵・北武蔵そして伊豆諸島など広大な領土を誇っていたというのにだ。