弓ヶ浜半島は、古代は島々で構成されていたのだ(上の地図は勝手な推測図で、夜見島・ムカデ島・タコ島・粟嶋の位置関係以外はデタラメだ)。また米子平野なども、かつては海の下だ。
夜見島は、現在の境港市あたりだが、『出雲国風土記』の国引き神話に登場する。
ムカデ島とタコ島は、現在の江島と大根島だが、こちらは出雲国側なので風土記に記されている。
粟嶋は『伯耆国風土記』逸文にある。
『大山寺縁起絵巻』1398年には、ほぼ弓ヶ浜半島が描かれているそうだ。だが粟嶋は依然として島のままで、1700年代の半ば頃に、ようやく地続きになったのである。
といったような古代の情景をふまえて、「八雲立つ」仕組みをご説明しよう。