【神神の契約】釈 

西風隆介による公式の謎本  

ムー 2023 年 10 月号「神託」補足説明

《古代の超能力「神託」の秘密・ギリシアと日本を結ぶ「幻視」のメカニズム》 この記事の補足説明です。 ★クロイソス王の物語は、ほぼ全てがヘロドトス著『歴史(historiai)』にあったものです。BC5世紀ごろの有名な書物ですが、そんな中に、現代にも通…

まな美と土門くんが喋る「漢の長安城」の秘密(その2)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「はーい、はーい」 まな美が、盛んに手を挙げている。「なんや? なんや?」 土門くんは面倒臭そうにきく。「もう疑問だらけだ…

告知「ムー」10月号 9月8日発売

9月8日発売の「ムー」10月号に記事を書かせていただきました。 古代の超能力「神託」の秘密 古代ギリシアと日本を結ぶ「幻視」のメカニズム といった内容で、おもに入院中に書いた原稿です。実をいうと(ここだけの内緒の話ですが)当時病院内ではコロナが蔓…

まな美と土門くんが喋る「漢の長安城」の秘密(その1)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「城の南は南斗の形をなし、北は北斗の形をなし、今人に至りて漢の京城を呼びて斗城と為すは、これなぁ~り」 中国古代の地理書…

「枌楡」と「南斗」と「神の社」

杉山神社は、最も古い表記では、枌山神社だ。この「枌」という漢字は、スギと読めなくもないのだが、本来は(中国側の字義では)ニレの木である。 さて「枌」を検索すると即座に出てくる熟語(故事)がある。それが「枌楡」だ。フンユと読み、楡も同じくニレ…

「すもも祭」と「野原商店」乃しいか

閑話休題。 7月20日は大國魂神社の「すもも祭」だったので行って来た。とはいっても、スモモの販売所はせいぜい10店舗ぐらいで、他の9割以上が通常のお祭りの出店だ。 すもも祭の起源は「源頼義・義家父小が奥州安倍氏平定(前9年の役)途中、大國魂神社…

「杉山神社」と「枌山神社」の謎に迫る

杉山神社は、貞観11年(869年)編纂の『続日本後紀』の記述が最も古く、承和5年(838年)2月の条に、「武蔵国都筑郡枌山神社預之官幣。以霊験也」とあり、そして延長5年(927年)の『延喜式神名帳』に、「都筑郡・杉山神社」とあり、つまり「枌」から「杉…

謎の「椙山神社」と祭神「意富斗能地神」

病院の近くに椙山(すぎやま)神社があったので訪ねてみた。『新編武蔵風土記稿』によると江戸時代には72社の杉山神社があったそうだが、現在では50社ほどに減っている(杉山神社を検索してグーグル地図に出すと20社ぐらい現れるので、お試しあれ)。 …

「御霊宮」神輿

5月5日、何年かぶりに大國魂神社の例大祭「くらやみ祭」が開催されたので、懸案だった写真を撮りにいった。動いている「御霊宮」神輿である。祭りに参加する神輿は8基だが、これ1基だけ全く別の動きをして、西の鳥居をくぐって外に出るのだ。 より詳しく…

忌部ゆかりの川崎市「麻生区」と「麻生川」

わたくし事で恐縮ですが、5月8日に転んで肘を骨折してしばらく入院していました。川崎市麻生(あさお)区にある麻生総合病院に。 な、なんと、忌部ゆかりの麻生区です。忌部は、麻の栽培地を求めて、はるばる東国まで入植してきたわけですから。 さらに入…

石霞渓とヤマタノオロチ

これはムー4月号に掲載された写真だが、伯備線の「生山駅」の近くで撮影したものだ。いかにもオロチの鎌首が、3つほど、だら~とのびているように見えるのだが、いかがだろうか? あたりは「石霞渓」と呼ばれる景勝地で、名前が付いている大岩も多数あって…

「八雲立つ」撮影の秘話

今を遡ること40数年前の話だが、筆者が大学(鳥取大学)に通っていたころ、学友に地元(鳥取県)出身の男子がいて、その彼がこんな事を言ったのだ。 「ヤマタノオロチに関係するヒノカワって、鳥取県の米子市にもあるんだぜ、日野川が……」 そんな話を聞いて…

「八雲立つ」仕組み

先の写真は、妻木晩田遺跡の西側丘陵から、西北西の境港市側を見ていたのだ(地図の赤い矢印がそう)。 島根半島の突端は、美保関(みほのせき)美保の岬とも呼ばれるが、地図からも分かるとおり、山並みがかなり険しい。それが日本海に突き出ているのだ。 …

八雲立つ

この2枚の写真が、今回のムーの記事(2022年4月号)の白眉である。 準備万端「八雲立つ」写真を撮影しに妻木晩田遺跡に行ったわけではないのだ。 無論「全天虹」の写真も同様だ。 撮れたのは、まったくの偶然である。奇遇とでもいうべきか。 これを撮影に…

西暦0年頃の美保湾

弓ヶ浜半島は、古代は島々で構成されていたのだ(上の地図は勝手な推測図で、夜見島・ムカデ島・タコ島・粟嶋の位置関係以外はデタラメだ)。また米子平野なども、かつては海の下だ。 夜見島は、現在の境港市あたりだが、『出雲国風土記』の国引き神話に登場…

淤美豆奴神・八束水臣津野命

八束水臣津野(やつかみずおみずぬ)命は、『出雲国風土記』に登場する主神(いわゆるトリックスター)で、「八雲立つ」が出雲の語源であると説いたり、有名な「国引き神話」の陣頭指揮をとった神様だ。『古事記』にも記されてあって、淤美豆奴(おみづぬ)…

妻木晩田遺跡

日野川の河口域の東側、大山のすそ野に、知られざる古代の遺跡群「妻木晩田遺跡」がある。 漢字は読めないし、ほぼ誰も知らない遺跡だろうが、近い将来、日本一有名になること請け合いだ。というのも、ここは邪馬台国時代(および弥生時代)では日本最大の集…

まな美と土門くんが喋る「謎の決戦場」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お兄さんの写真に《決戦場》とネーミングされたファイルがあって、こんな写真がたくさん入っていたのよ」「岩だらけやなあ、川…

まな美と土門くんが喋るバッタもんの「須我神社」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お兄さんちからパクってきた写真の中に《×印》のフォルダーがあって、中に入っていたのがこれね」「なんやあ? 須我神社ぁ?」…

《告知》ムー4月号

3月9日発売のムー4月号で「八岐大蛇が明かす『出雲神話』の謎」という記事を書かせていただきました。発売後には、関連写真や秘話などを、こちらのブログで展開していきますので、ご期待下さい。

まな美と土門くんが喋る「弓ヶ浜半島」生成の秘話

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「弓ヶ浜半島は、その名前のとおり、奇麗な弓状になっているけれど、古代は、2千年ぐらい前だと全然ちがっていて、この地図の、…

まな美と土門くんが喋る「でぃーぷな地域」と「布多天神社」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「姫がかっさらってきた写真をもとにして周辺地図を作ってみたぞう。そやけど、こないなとこに黄泉比良坂(よもつひらさか)があ…

まな美と土門くんが喋る「粟嶋神社」と「八百比丘尼」伝説

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「スクナヒコナ伝承って、伯耆の国風土記の逸文に載っているのね」「いつぶん? て何や?」「出雲の国風土記は全文が残っている…

まな美と土門くんが喋る「スクナヒコナ伝承」の元祖

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お兄さんちに遊びに行ったさい、すきを見て、写真を沢山かっさらって来たわ」 小悪魔顔で、まな美がいった。「どれどれ、どな…

謎の忌部町

さて、どこでしょう?

ムー12月号《シャルル・ボネ症候群》

11月9日ごろ発売の月刊ムー12月号に、『シャルル・ボネ症候群』の記事を書かせていただきました。 目が悪いと他人の記憶が見える、といった例のあれですね。 記事では掲載できなかった写真があったので、こちらで紹介しておきます。 以下は『シャルル・ボネ…

神王山北辰妙見尊妙見寺〝蛇より祭〟8月7日

妙見寺(および妙見宮)は稲城市百村にあって最寄り駅は京王相模原線の稲城駅だ。標高100メートルほどの小山にあるので、電車の窓からもそれとなく見えるが、当てずっぽで歩いて行くと道に迷うだろう。 創建は760年と古く、開山の道忠(どうちゅう)禅師は、…

神社で柏手(かしわで)を打つな!

小説『神の系譜』シリーズ中では、数え切れないほどの神社を訪れているが、登場人物の誰一人として「二礼二拍手一礼」などの作法はやったことがないのだ。 天目マサトは自身が神なので他所の神様を拝むこと自体おかしいし、まな美は「二礼二拍手一礼」は伊勢…

ユリ・ゲラーの真相

真相、といえるほどご大層なものではない。感想、に近いだろうか。 ゲラー氏とは過去何度か会っており、30数年前だが正式にインタビューしたこともあって、GORO(小学館)1989年10月12日号に記事が掲載されている。 記事のタイトルにあるように「Mr.マリック…

NHKダークサイドミステリー「〝ヒトラーの予言者〟謎の霊能力者ハヌッセンの野望」とユリ・ゲラー

数日前のことだが、正確には2021年7月15日(木曜日)放送のテレビ番組を観ていて、「あれ、これどこかで見た(読んだ)ぞ」と軽いデジャブに襲われた。 心当たりを探してみると、ムーの今年の4月号に、こんなタイトルがあった。 ヒトラーを操った知られざ…