2021-01-01から1年間の記事一覧
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「弓ヶ浜半島は、その名前のとおり、奇麗な弓状になっているけれど、古代は、2千年ぐらい前だと全然ちがっていて、この地図の、…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「姫がかっさらってきた写真をもとにして周辺地図を作ってみたぞう。そやけど、こないなとこに黄泉比良坂(よもつひらさか)があ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「スクナヒコナ伝承って、伯耆の国風土記の逸文に載っているのね」「いつぶん? て何や?」「出雲の国風土記は全文が残っている…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お兄さんちに遊びに行ったさい、すきを見て、写真を沢山かっさらって来たわ」 小悪魔顔で、まな美がいった。「どれどれ、どな…
さて、どこでしょう?
11月9日ごろ発売の月刊ムー12月号に、『シャルル・ボネ症候群』の記事を書かせていただきました。 目が悪いと他人の記憶が見える、といった例のあれですね。 記事では掲載できなかった写真があったので、こちらで紹介しておきます。 以下は『シャルル・ボネ…
妙見寺(および妙見宮)は稲城市百村にあって最寄り駅は京王相模原線の稲城駅だ。標高100メートルほどの小山にあるので、電車の窓からもそれとなく見えるが、当てずっぽで歩いて行くと道に迷うだろう。 創建は760年と古く、開山の道忠(どうちゅう)禅師は、…
小説『神の系譜』シリーズ中では、数え切れないほどの神社を訪れているが、登場人物の誰一人として「二礼二拍手一礼」などの作法はやったことがないのだ。 天目マサトは自身が神なので他所の神様を拝むこと自体おかしいし、まな美は「二礼二拍手一礼」は伊勢…
真相、といえるほどご大層なものではない。感想、に近いだろうか。 ゲラー氏とは過去何度か会っており、30数年前だが正式にインタビューしたこともあって、GORO(小学館)1989年10月12日号に記事が掲載されている。 記事のタイトルにあるように「Mr.マリック…
数日前のことだが、正確には2021年7月15日(木曜日)放送のテレビ番組を観ていて、「あれ、これどこかで見た(読んだ)ぞ」と軽いデジャブに襲われた。 心当たりを探してみると、ムーの今年の4月号に、こんなタイトルがあった。 ヒトラーを操った知られざ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「藤原秀郷(ひでさと)は、一般的には、あの〝平将門の乱〟を鎮めた武将として知られているわよね」「それは天慶3年、940年の話…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「実はね、わたしも地図を作ったのよ。土門くんほどには凝ってないけれど」「どんな地図やあ?」「忌部って、どこにどんな神様を…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「中臣鎌足は藤原姓をたまわって、子供の藤原不比等は、幸運にも壬申の乱のときには13歳だったので処刑を免れ、不比等の4人の子…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「つ、ついに見つけたわよ! 土門くん!」「なにをや姫ぇ~」 まな美の興奮とは裏腹に、土門くんは脱力感満載だ。「歴史改変の証…
先の神社分布図には描かれていないが(なぜプロットされてないのか半分謎だが)、実は、利根川を越えた北側にも〝鷲宮神社〟は分布しているのである。宗教法人登録された22社の内約6割が北武蔵(埼玉県)にあったが、残りの大半は、つまり下野国(栃木県)…
以前紹介した西角井正慶の神社分布図には、ver.2 と呼べるものが存在し、氷川神社・香取神社・久伊豆神社の3社に、あらたに〝鷲宮神社〟の群が加えられている。だが分かりづらいので、研究者がリライトされたそれを添付した。鷲宮神社は、久伊豆神社群に沿…
西暦500年頃、北武蔵(埼玉)は日本で最大級の都市だったのだ。 さきたま古墳群・小見真観寺古墳・真名板高山古墳の三角形は、倭国の大和三山とほぼ同じスケールで、その国力は古墳からうかがい知ることができ、同時代の倭国のそれと比較して数段凌駕してい…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「前玉比売が坐している前玉神社は、浅間塚古墳という円墳の上に建っていたわよね。すると、前玉比売のお父さんを、さきたま古墳…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「『古事記』に、大国主の神裔(しんえい)と呼ばれる系図が記されてあって、そこに前玉比売が登場してくるのよ」「どんな話なん…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「どや! ええ勝負しとうやろ……!?」「か、勝ってるじゃない、ほんとうに」「歴史部は嘘はつかへん。丸墓山古墳は一見サイズは…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「『宋書』倭国伝では、倭王武として知られ、さきたま古墳群から出土した金錯銘鉄剣には、獲加多支鹵(わかたける)大王と刻まれ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「こうやって倭国と武蔵国の年譜をならべてみると、あれこれと見えてくるわよね」「ほんまかあ?……武蔵の方はすこすこで古墳しか…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 〝忌部置換の方程式〟より〝渡来人不要の法則〟が良いとまな美はいい出して、そのときどきの雰囲気で使い分けようとふたりは合意…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 歴史部のパソコンから写真を選び出すと、まな美はこれが証拠だと提示した。「どれどれ、七曜文の鞘尻(さやじり)金具と富本銭(…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「……意外にシックな地図ね。それに便利地図とか言ってなかった? どこがどう便利なのかしら?」「見たら即わかるやんか。倭(や…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「これまでの話をふまえて、地図をあらたに作ったぞう。古代の南武蔵の中心街は、橘花(たちばな)の屯倉(みやけ)で、数キロ南…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「この案内板を見とったら、答が浮かんできたぞう」 土門くんは、何事もなかったかのように話を戻していう。「これは単純に2つ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「この案内板を、しばらくじーと眺めとったら答が浮かんできたぞう。そやけど、こんな単純な答でええんやろか?」「おそらく、そ…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「ほな姫、『神神の契約』ばーじょん2を、どぞ」 仕切り直して、土門くんがいった。「本編の『神神の契約』には確固たる証拠が…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「そやそや、天目(あまのめ)からめーるが届いとったぞう」「何かしら?」「今は桑名で、竜蔵(じい)と元気に暮らしてます、い…